天体撮影と言えば、やはり天体望遠鏡と一眼カメラ(一眼レフ・ミラーレス)、赤道儀と言った機材を使って撮影するのが定番ですね。
私は現在、赤道儀を使って自動追尾して天体望遠鏡に一眼カメラを取り付けて撮影しています。
ここまでくると本格的な天体観測に見えるかもしれませんが、ベテランの方はオートガイドやPCを取り付けてやっている人がいっぱいです。
初心者の私は今の機材でいろんな天体写真を撮影して楽しんでいます!
一眼カメラ・天体望遠鏡・赤道儀のノータッチガイド撮影でも十分に天体写真が楽しめるのでいいですよ~!
天体望遠鏡
天体望遠鏡はシュミット・ニュートン式の「MEADE LXD55」(口径=15.2㎝、焦点距離=762mmでF5)と言う反射望遠鏡を使用しています。
これ安くて古い反射望遠鏡なのですが、F5と明るくてシャープで軽量コンパクトでなかなかいいです。
シュミット補正ガラスが付いているのでシャープに映る反面、青白いM45(スバル・プレヤデス星団)のような天体を撮影すると青いケラレのような物が映ってしまうのが難点。
実際の撮影では、望遠鏡に自作のフードを被せて露対策をしています。
フードだけでも露が付く場合がありますので、その場合はホッカイロを望遠鏡に張り付けてタオルで巻いて固定しています。
レンズに露が付着すれば撮影どころじゃありませんので、恰好は気にしません!
ちなみに初めて一眼カメラと望遠鏡で撮影する方にお勧めしたい僕なりのスペックがありますので、良かったら下記もチェックしてみて下さい。
一眼カメラ
前はCanon eos kiss x7iと言う一眼レフカメラを使用していたのですが、今はPENTAX KP(どっちも一眼レフカメラ)です。
ISO81万まである高感度な一眼レフです。
天体で使用できるのはISO12800~ISO51200までかと思いますが、オートガイドを使わない私としてはなるべく短時間露光で撮影したいので、ISO51200で15秒露出などで撮影しています。
ここまで高感度が使えるとオートガイドがなくても、赤道儀だけで星がピッタリ止まります。
更に広角レンズ(12~18mなど)であればISO25600で1枚当たり露光時間30秒未満で多枚数コンポジットすれば赤道儀なしでも天の川などの綺麗な星空写真ができます。
KPについては下記にも記事にしています。
では、次に赤道儀や三脚について。
赤道儀と三脚
赤道儀は「ビクセン SP赤道儀 スーパーポラリス」を使用しています。
古い赤道儀ですが意外と精度が高くて優秀です。
どれ位の精度かと言うと、焦点距離1000mmで10枚中8枚前後が約1分星が点になる位です。
僕の良く使う天体望遠鏡は762mmでカメラがAPS-Cなので1143mm程度で撮影する事が殆どなのですが、確実にする為に30秒露光でISO25600で撮影している事が多いです。
大体の天体はISO25600/F5/30秒でそこそこ写るので、今は短時間&高感度&多枚数撮影で楽しんでいます。
赤道儀は日本製が良いですね。
海外製品にはギヤの精度があまいみたいな物も結構あるらしく、いくら正確に極軸を合わせてもドンドンずれてしまう赤道儀があるとか。
僕も知ってるアレとかアレとか。
精度があまり良くない赤道儀を使うならオートガイドは必須な気がします。
もちろん精度が良くても限界がありますので、天文マニアの皆さんは最終的にオートガイドを取付ける形になるみたいです。
僕も最近オートガイドが気になり始めました。
初めて赤道儀を購入される方は下記のページも良ければご覧下さい。
自動追尾コントローラー
自動追尾コントローラーは「スカイセンサー2000PC」を使用しています。
これで天体の導入を行って撮影しています。
バッテリーから電源を取って赤道儀に接続させて使用しています。
メシエやNGC・ICや惑星・月・太陽などの番号を入れると赤道儀が動いて望遠鏡の視野の中に目的の天体が自動導入されます。
Sh2天体などその他の天体は座標を入力すると自動導入してくれます。
赤道儀によって付いたり付かなかったりするので、だいたい赤道儀とセットで購入する形が一般的です。
直焦点用カメラアダプター(Tリング)
天体撮影では望遠鏡にカメラを取り付けて直焦点撮影や拡大撮影を行います。
その時にカメラと望遠鏡を接続する為に必要なのがTリングアダプターです。
元々は小さいネジが3ヶ所埋め込まれているのですが、そのネジを精密ドライバーで外して、それと同じサイズとピッチで長いネジをコーナンで探して取り付けました。
こうしておくとカメラを取り付けた時に手で簡単に緩ませてカメラを回転できるようになるんです。
拡大撮影用アダプター
惑星や小さな銀河などの天体を狙う時にアイピースやバローレンズを使用して拡大撮影を行ったりもします。
アイピースを入れて拡大しながら撮影する時に必要なのが拡大撮影用アダプターです。
一眼カメラ(一眼レフ・ミラーレス)と拡大撮影用アダプターで惑星を撮影する場合は下記のように行っています。
僕のはどこのメーカーか忘れましたが、ビクセンの拡大撮影用アダプターが人気です。
このビクセンの拡大撮影用アダプターのカメラ側はTリング(口径42mm/0.75mm)を取り付けられるので、APS-Cでもフルサイズでも関係なく一眼カメラに合わせたTリングがあれば良いです。
望遠鏡側の接続は、お持ちの望遠鏡にアイピースを入れるアイピース接続アダプターがありますよね。
そのアイピース接続アダプターにビクセンの接続アダプターを3点のネジで固定して取り付ける形。
殆どの天体望遠鏡のアイピース接続アダプターは31.7mmのアイピースを取り付けられるはずですから、殆どの天体望遠鏡が取り付けられます。
ただ、一部無理な特殊な望遠鏡あるようですので心配な方は問い合わせてみましょう。
ビクセンの参考になるページを下記にリンクしておきます。
タイマー機能付き電子レリーズ
私のPENTAX KPには20分までタイマー撮影ができるので電子レリーズは必要ないのですが、それ以上の露光(バルブ撮影)になるとタイマー機能付き電子レリーズは必須ですね。
また電子レリーズがあると撮影中か?撮影終了か?後どの位で終了するか?などが一目でわかりますし、何しろ操作が凄く簡単で手早いです。
また、カメラのバッテリー節約にもなるかと。
なので電子レリーズは安いし1つは持っておいた方が良いように思います。
僕は前はCANONのX7iを使っていたのですが、その時に購入した「ロワジャパンのキャノン用電子レリーズ」をPENTAX KPでも使っています。
プラグの穴のサイズが違うだけなので「ステレオ変換プラグメスφ2.5mm⇒オスφ3.5mm」を購入すれば使用できますよ。
この電子レリーズは持ってる人多いと思うのですが、その方はプラグだけ購入すれば済みますね。
バーティノフマスク
ピント調整用のバーティノフマスクです。
これを望遠鏡の先端に取り付けて、撮影直前にピントを合わせます。
バーティノフマスクが無くてもカメラで星を拡大してピント合わせをしてもいいのですが、これを使用する方がピントが正確に出せます。
僕は自作品を使っていますが、今はネットで販売しているので購入しても良いと思います。
購入する場合は望遠鏡の口径を考えてバーティノフマスクのサイズを選んで下さいね。
バッテリー
私は自分の車に取付けていたバッテリーがヘタってきたので新品のカーバッテリーを買い、今まで車に取付けていた古いバッテリーを天体撮影用に使用しています。
車のエンジンは掛からないかもしれない位ヘタッてますが、赤道儀などの微弱な電流なら一晩全然持ちます。
バッテリーに繋いているのは赤道儀を動かす為の自動コントローラーです。
バッテリークリップでバッテリーと自動コントローラーを接続しています。
※カーバッテリーの注意点
2020年9月にカーバッテリーが完全に弱ってしまって12Vが出なくなってしまい、追尾していると星が少し流れてしまう現象が出ました。
カーバッテリーは全体の容量は多いのですが弱ってくると12V以下しか取り出せなくなります。
ディープサイクルバッテリーやリチウムイオンバッテリーは弱ってきても12Vを安定して出してくれるのでこちらの方が理想的です。
そこでこれを気に赤道儀やカメラのダミーバッテリーなどを動かす為に超軽量小型のポータブル電源を購入しました。
下記のポータブル電源を購入しましたが、凄く便利でおススメですので掲載しておきますね。
ただ、カメラも同時に給電するなら一晩は持ちませんので、その場合はもう少し大き目の電源を購入した方がベストです。
星図
最近はスマホアプリで星図チックなのがあるのですが、私は昔ながらの紙の星図を使っています。
アプリだといまいち細かい天体がどこにあるのかわからないんですよね。
そもそも撮りたい天体の番号が何番なのかもわからないし、撮りたい天体も一目でわからないし・・・
ノートパソコン持って行ってるなら現地でステラナビゲーター(2019年3月にステラナビゲーター11が発売予定)でチェックもできるのですが、自分は撮影にノートは持って行ってないので・・・
なので、自分が使いやすい写真星図やその星座の天体の写真や位置がわかるページを作っている作業中です。
全部の天体は無理ですけど、自分が撮りたい天体をメインに作っています。
下記にそんなページがあります。
ただ、星図はやっぱり正確な物を1冊は持ってたいですよね。
僕がお気に入りなのは中西昭雄さんの「星雲・星団 写真星図」と言う星図本です。
この星図本は細かく掲載されてるのに見易くて大好きです。
ただ、今はまた新しいバージョンが出ています。
こんな感じで撮影しています
これが2017年7月現在(2019年現在も)の天体写真撮影機材一式のスタイルです。
なるべく機材を減らして気軽に撮影できるようにしている感じです。
オートガイドやPCも使うともっと便利なのですが、なんせバッテリーを増やさなきゃいけないし、荷物が増えちゃいます。
私はカーバッテリーかポータブル電源とモバイルバッテリーでできる範囲でやろうとしています。
気軽に星を撮影しに行きたいので、なるべく軽量に!って感じです。
ただ、その内こだわり出すとどうなるかわかりませんけど・・・
一眼レフカメラやミラーレスカメラは新しいの欲しくなりますが、赤道儀や天体望遠鏡は長く使えますね。
スポンサーリンク
eulさんへ
一緒に試行錯誤して楽しみましょう!
ありがとうございました。
私もこれから試行錯誤しながら始めて行きたいと思います。
eulさんへ
ビクセンの拡大撮影用接続アダプターですが、カメラの取り付け側は一眼カメラならフルサイズでもAPS-Cでも普通のTリングで全然問題ないですって。
望遠鏡側ですが、31.7mmのアイピースを入れる接続アダプターがどの望遠鏡にも元々付いているはずなので、普通取り付けられるとの事です。
記事中にもその辺りを記載しておきました。
僕も勉強になりました。
コメントありがとうございます!
eulさんへ
初めまして!
MEADEなんですね。
ただEQM-127を持ってないので実際どう言う風に取り付けるかは無責任なことが言えないです・・・
ネットで同じ機材で取り付けている方の記事とかあると助かるんですけどね。
で、Tリングって言ってもカメラによってT2マウント(口径42mm/ピッチ:0.75mm)やM42マウント(口径42mm/ピッチ:1.0mm)とかフルサイズ用の大型Tリングとかあります。
ビクセンのはTリングって書いてあるのでT2マウントの事でしょうから口径42mm/ピッチ:0.75mmが取り付けられるんだと思います。
なのでCanon EOSとかAPS-Cの一眼レフ系ならそのまま普通に取り付けられると思います。
それと望遠鏡側ですが、こっちの方がややこしいかもしれません。
僕の望遠鏡には付属の接続アダプターが元々付いていました。
その接続アダプターがビクセンのと合うかどうかなんですよね。
ビクセンの望遠鏡でもそのまま合うものと合わないものがあるんです。
よく「リング沼」とか言って、これを接続するにはこのリングが合わないからステップアップリングやステップダウンリングを買って・・・とかやってる人が結構います。
僕もリングはいろいろ持ってます。
EQM-127に付属の接続アダプターみたいなのはありませんでしたかね?
もう知っておられるかわかりませんが、下記にVixenの拡大撮影アダプターの説明書のページを貼っておくので一度参考にしてみて下さい。
拡大撮影アダプターの説明書のページ
またvixenのカタログのP48~P49の天体撮影システム図とかが参考になると思います
vixenカタログ2018
僕の親戚がかなり詳しいので連絡ついたら聞いてみます。
また分かったことがあれば書き込んでおきますね。
はじめまして。
私はこれから天体写真を始めてみようかとしているところですが、望遠鏡はMEADE EQM-127を所有しております。カメラとMEADEの望遠鏡との接続例を参考にさせていただきたいと思っておりますが”Kenko アダプター Tマウント”(キャノン用の予定)と紹介されているような”拡大撮影カメラアダプター”(ビクセン等)があればとりあえず接続できるものなのでしょうか。
いきなり、ぶしつけな質問で申し訳ありませんが、Tマウントと望遠鏡の接続の規格?(直径やサイズ?)などが統一されているものなのかメーカや望遠鏡ごとに違うものかもよくわからないのため、もし参考になるような情報をお持ちでしたらお教え願えないでしょうか。
にわさんへ
別購入して取り付けた3つの小さなボルトにそれぞれ2つか3つナットを付けておくと指でつまんで回し易いですよ。
結構便利なのでやってみて下さい!
カメラ回転のネジのアイデア素晴らしいです。暗闇で小さいネジを回すのができず悩んでいました。試してみます。ありがとうございます!